ミラノからアルプスを越えて一行は(メンバーは一人)、列車でドイツへ。美しい景色を眺めていると気分が良くなって寝入り、ハイジの夢を見ていたのでした。今やヨーロッパは一つ、パスポートチェックもないのだろうと高をくくっていたのでした。
写真はイメージです。
野太い男の声で叩き起こされると、目の前には軍服のようなユニホームに身を包んだ屈強な二人の男が拳銃を携えて立っているのでした。そのトミーリージョーンズとブルースウィルスみたいな二人はニコリともせず私を見据え続ける・・「夢なのか?ハイジャックか!(列車だけど)」と焦ってると、パスポートのチェックなのでした。トミーは難しい顔で私のパスポートを取り上げると一ページを大きな手でツマミ、ライトにかざして なんとルーペでチェックまでしている・・・・ 俺は国際指名手配犯か!見た目はゴルゴ13だけど案外いい奴だよー。と念じていると「OK」と言われ事なきを得たのでした。何がOKなんだよ。車内でルーペチェックまで受けていたのは私一人だけなのでした。
ドイツ・シュツットガルトに到着、親友のドイツ人シューマッハ君(仮名)と合流、もうテロリストに間違われることも無いなとホッとし、寂しさからも開放されたのでした。
ノイシュヴァンシュタイン城は遠景が美しい。シューマッハ君は名古屋で私と同じマンションに住み、愛知県の大企業と共同事業を営む、多国籍企業のエリートエンジニアだ。ドイツが世界一と疑わないドイツ至上主義者でもある。
イタリアでの出来事を話すと、特にタクシーのオジサンとの会話に興味を持ち「FIATとはFix it again, Toni(また修理に出せよトニー(イタリア男の典型的な名前)).って事さ あっはは」と言い放ちイタリア車をバカにすると誇らしげにメルセデスベンツ博物館へ私を案内するのでした。
ベンツの何が偉いってさ、ガソリンエンジンを発明したことだよね。
ものすごく見ごたえのある博物館です。自動車を発明しちゃった以上、ベンツの歴史が自動車の歴史だもんね。
オーディオガイドもベンツ車の質感が再現されてるね。
メルセデスベンツ750グローサー。昭和44年まで使われた天皇陛下の御料車の実物。ドアにはゴールドの菊の御紋。
アーティスティックな博物館で超おすすめ。お客さんも世界中から。
レース用の車の実物もたくさん展示。隣の建物には現行ベンツの ほぼ全てのクラスの全てのグレイドが展示されていました。百数十台。値段は日本より高かったです・・・ユーロが高すぎるのかな。
シュミレーターなんてのもあります。中にはコックピットがあってベンツでレースに参加する高度なバーチャルゲームのようなマシーン。楽しかった。
ドイツ人ほどビール飲めないよ。彼らは飲み屋ではメシを30分で済ませ その後その場所でひたすら何時間もビールを飲んで語り合ってるのでした。シュツットガルトはベンツ・ポルシェ・ボッシュなどの本社がある産業都市、愛知県のライバルですね、名古屋人として友好を深めるのでした。
シューマッハ「わがドイツが世界一のモノ作りの魂を持ってるダンケよ。」
私「日本も負けていないダガネ。とにかくアメリカに負けないようにしないとな。」
シューマッハ「アメリカの製品なんてたいした事ねえダンケ。ベンツもさ、合併したクライスラー最近売却しちゃったから俺は嬉しいダンケよ。アメリカはただマーケッティング・営業戦略が素晴らしく上手いのだよ。」
私「つまり政治力・外交力なんだな。それはそうと、ドイツのショッピング街で やたら日本製のナイフを売ってるのはなんで?」
シューマッハ「流行ってるし 認められてるんだよ」
私「ゾーリンゲンはどうしたんだよ?」
シューマッハ「うううう、悔しいけど日本製だけは認めてるんだよ」
私「お土産にチョコを買いたいんだけど、ドイツで一番美味しいチョコはなあに?」
シューマッハ「うううう それは・・・・・スイス製のチョコにしろ」
私「ドイツは素晴らしい製品作ってるの認めるけど もう少し グルメとオシャレに目覚めろ!日本の様にな わっははは」
シューマッハ「お前はいったい何様なんだ!」