採用ブログ
2013トップ > 採用ブログ > 採用ブログ2013 > リレーブログ<10>

2012年02月16日

リレーブログ<10>

『その時私は、目が**となった。』

sIMG_5826.JPG

経理部:髙城浩史
1992年 入社。
制作技術部、編成部、報道部を経て、
2007年から現職。

 

 

◇「1年に4回UFOを出す!」

私 :「・・・UFOですか?」
T部長:「そうなんだ。今までは年に2回だったんだけど、
キンショウ砲が変わって、来年度から
4回になるんだ。」
私 :「はあ・・・」
氏 :「いや正確にはUFOは年1回で、残り3回は
          シハンキ砲って言うんだけど。」
私 :「シハンキ砲・・・。」
T部長:「だから、高城にはこれから予算ではなく
          決算もやってほしいんだ。」

私 :「はあ・・・」

 

年も押し迫ってきたころ、
7月に経理部に異動してきたばかりの私に向かい、
やや早口でまくし立てるT部長と、
いつもの落ち着いた物腰で話す決算担当のY氏(現人事部)。

2人が何を話しているのか、その時は半分も分からず、
ただ目を点にして頷くだけだったが、とにかく
これから大変になるのだということだけは伝わってきた。

sIMG_5832.JPG

かつて愛読した『スラムダンク』の中で、
最もイケてる男は山王工業の河田だと言い切る私にとって、
異動や担当替えは拒否するどころかむしろウェルカムだった。
もちろん人には向き不向きがあるだろうが、
この経験は必ず後に生かされる。
大変にはなるかもしれないが、
これまで繰り返してきた異動による経験もあるし
何とかなるだろうと思っていた。
が、甘かった。
これはポジションチェンジどころか
競技変更だったということに後で気付くことになる。


※ここで筆者の知識不足による聞きまちがいを訂正します。

UFO→有報:有価証券報告書、
キンショウ砲→金商法:金融商品取引法、
シハンキ砲→四半期報:四半期報告書



◇とにかく、早く・正確に!

中部日本放送㈱は名証一部の上場企業である。
上場企業の決算ともなると、
会計や開示の知識がかなり必要となるのだが、
そんなものが私に備わっているわけがない。
最初のうちは、決算担当のY氏と会計士資格を持つN君の
お手伝いに留まるのみで、
何か他に自分ができることを考えてみた。

今回求められていることは、
ずばり「決算のスピードアップ」だ。
これまで年2回、
決算期末から3ヶ月以内に開示していたものが、
四半期開示では45日以内となると
、単純に考えて2倍のスピードの作業が必要となる。
それを絶対に間違うことなく行わなければならない。


そんなうまい手があるなら誰か教えてくれと思っていたところ、なにげに見ていたテレビ番組がヒントをくれた。
某国営放送でやっていた
『トヨタ式「カイゼン」が日本を救う(とかなんとか)』。
トヨタの生産方式『カイゼン』を担当していたベテランOBが、コンサルタントとして中小企業を指導し、
みるみる効率アップといった内容だった。


日本の誇る『世界のトヨタ』のやることに
疑いを持つ余地などないので、真似してみることにした。
 

やってみたのは大まかにいって、

①作業時間の計測

②山崩し、壁壊し
③整理整頓、清潔清掃  の3つ。

①は各作業のうち、どの作業に時間がかかっているのか見定め、原因を取り除くというもの。
②は特殊技能を要求され1人の人間に偏っている作業を分解し、その人にしかできないものと、
その人でなくてもできるものとに分けるというもの。
③は文字通りの意味に加え、もう1つ「ルールの徹底」がある。決められたものを決められた場所にしまうという
単純なことを通じて、
ルールを守ることを徹底していくのだそうだ。


これらを地道に続けることによって、
徐々にスピードアップしてはいくのだが、
ここで自分が大きな思い違いをしていたことに気付く。



sIMG_5854.JPG


◇「レレレ」が「アレレ」に・・・

経理部で作成した決算資料は、
どの数値も必ず鉛筆で「レ」とチェックすることになっている。これには、「数値が正しいことを誰かが確認している」ことと、「数値の正確性を保つ作業を、
会社がやっているということを監査人に示す」ことの、
2つの目的があるのだが・・・。


T部長:「おい、この数字間違っていないか!」
私 :「アレレ?」
T部長:「アレレじゃないよ。
          他にも見落としがあるんじゃないか!
          最初から全部見直すぞ!」


この無限ループに陥ると、どれだけ時間を短縮したところで
全く意味が無くなってしまう。
求められていたのは「早く・正確に」ではなく
「正確に・早く」だったのだ。(この順序が非常に大切。)


その時は、「まだ慣れていないから仕方が無い。
そのうちミスしなくなるだろう。」と思っていたのが、
その後も一向に見落としは減っていかない。
自分にそういった素養が無いことを
段々と思い知らされることとなる。
どうすればいいかと悩んでいたところ、
なにげに見ていたテレビ番組がヒントをくれた。


画面に映っていたのは
トヨタと同じく日本の誇る『世界のスーパースター』だった。



◇イチローはフライを捕るときにボールを見ない。

その番組は、料理やゴルフを通じて
イチローの普段みせない表情に迫るといった
トークバラエティだったと思う。
その中でイチローが「守備」に対する秘訣をこう語っていた。


「どんなに頑張っても集中力を維持し続けることはできない。
どんな名選手でも無理。そこで僕は発想を変えて、
必ず集中力が途切れることを前提にした。
だから僕は練習ではボール見ない。
捕る瞬間に目を逸らすようにしているんだ。」


このイチローの言葉から思い至ったことが2つあった。

1つ目は、私が今後も必ずミスを続けるということ。
(そもそもイチローでさえエラーをするのだから
私がエラーをしない訳がない。)
だったら、自分ができない子だということに
開き直ってしまえと。


つ目は、ならば自分が必ずミスすることを前提とした
作業構築が必要だということ。(極端な話、自分が
目をつむっていてもエラーしない方法がないか。)


で具体的にどうしたかというと、
ぶっちゃけ誰かを頼ることにした。
もちろん人任せへの抵抗はあったのだが、
かつて愛読した『スラムダンク』の中で、
最も苦悩した男、陵南の魚住がこう言っていたのを思い出し
肯定することにした。


「うちには点をとれる奴がいる。
  オレはチームの主役じゃなくていい。」


幸い経理部には、伝票起票を行う
入力センターの女性陣がいたので彼女たちにすがることにした。彼女たちは伝票を扱うので
基礎的な簿記知識は持ち合わせている。
伝票入力と決算作業となると、かなりの畑違いにはなるのだが、想像してみてほしい。
経験はあるものの疲労しきった社員が
眠い目をこすりながらチェックしたものと、
知識は浅くとも彼女たちの繊細な感性をもって
几帳面にチェックされたものと、どちらに信頼がおけるかを。(少なくとも私のザルなディフェンスより
数段は信頼がおける。)

もちろん高度な知識が必要なる部分もあるのだが、
トヨタ式「カイゼン」により作業の分解と再構築を
繰り返していけばなんとかなると思っていたし、
実際大きな問題にはならなかった。

というわけで、最初は不安がっていたT部長も
今では私のチェックは一切信頼せず、
入力センター陣のチェックが済んでいるかどうかを
確認するようになった。
これは、喜んでいいのかどうか・・・。

 

sIMG_5927.JPG

 

さて、私の経験についてとりとめなく書いてしまいました。
これを読んでくれた就活に勤しむ学生の皆さんへ、
かつて愛読した『スラムダンク』の中で最も信頼できる男、
安西監督の言葉を贈ることにします。


「最後まで・・・希望をすてちゃいかん。
  あきらめたらそこで試合終了だよ。」

 

▲PAGE TOP