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「内閣改造」...何を、どう"改造"するの? その目的は?

石塚元章

2017年8月 3日

「組閣」があるから「改造」があるのです。

国会で新しく指名された首相が、初めて内閣を組織することを「組閣」といいます。
解散・総選挙で衆議院議員の顔ぶれが入れ替わったあとや、内閣が総辞職したあとに行われることになります。

これに対して、「内閣改造」は、首相が「まだ任期の途中なんだけど、大臣の一部を入れ替えたいな...」というときに行われます。
まさに本体はそのまま、一部を「改造」するわけですね。

「閣僚(大臣)の任免権」(選んだり、辞めさせたりする権利)は、憲法で首相に認められた権利です。
厳密に言えば、自分ひとりを残して、あと全員を入れ替えちゃってもいいことになっていますが、まあ、普通は一部の入れ替え...ですね。

入れ替わった大臣の数が多いと「大規模な改造」なんて呼ばれます。
また、主要な大臣ポストがそのままだと「骨格を残した改造」などと表現されることもありますね。

なぜ「内閣改造」を行うのでしょうか。

「組閣」も「内閣改造」も、首相にとってはいろいろな使い方がある「人事権」の行使です。
政治の世界じゃなくても、「人事」って気になりますからね。

首相が力を入れたい新たな政策などがある場合、その政策に力を発揮できるような人材を閣僚にするという場合もあるでしょう。
これ、本来のあるべき内閣改造かもしれません。

でも実際には、「人事異動」をすることで、首相が自身の求心力を高めて影響力を維持しようと考えるケースや、新しい顔ぶれをアピールして下がってきた支持率の回復につなげようとするケースが多いようですね。

ただ、国会議員の間からは、「なんだ、私じゃないのか」「なんで私が外されるんだ」という反発を生み出すリスクや、新たな大臣が失言をしたり、問題を抱えていたりというリスクもあり得るわけです。
そもそも「入閣待機組」と呼ばれる「そろそろ自分が大臣になってもおかしくないよな」と思っている国会議員が60人ほどいるとされていますし。

そうそう、問題を起こした政治家を、通常の人事異動のように見せかけて交代させるという作戦に使われることもあります。
1人だけクビにすると目立つし、非を認めたことになるけれど、ほかの大臣と同時の交代ならあまり目立たない...という戦略(?)です。
あまり使ってほしくない手段ですけどね。

ちょっとややこしい内閣の呼び方。正式にはちょっと長めだったりします。

安倍首相は2006年に最初に首相に指名されて、初めて内閣を組織しました。
「第1次安倍内閣」です。
その後、体調不良などで首相の座を譲ることになりましたが、民主党(当時)の政権を含む5人の首相を間に挟んで、2012年に再び首相に指名されて組閣を行います。
これがつまり「第2次安倍内閣」というわけです。

さらに2014年に解散・総選挙が行われたあと、またまた首相に指名されたので「第3次安倍内閣」を組閣しています。

それぞれ、途中で内閣改造を実施していますが、改造するたびに「改造」「第2次改造(再改造)」...とカウントしていきます。

というわけで、今回(2017年8月)の内閣改造で誕生したのは、「第3次安倍・第3次改造内閣(再々改造内閣)」ということになります。
ちょっとややこしいですが、なるほどそういう数え方なんだ...と分かってしまえば、それほど難しいわけではありません。

私たちにとって大事なことは...。

大事なことは、内閣がきちんと国民のための政治をしてくれるかどうか...ということです。
どんな理由で、どんな顔ぶれの内閣になったのか。
ちょっと気にしてチェックしてみましょう。そして、その大臣たちが、どんな仕事ぶりでどんな考え方なのか、日ごろからできる限り関心を持つことが重要ですね。